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1: きのこ記者φ ★@\(^o^)/ 投稿日:2016/01/03(日) 10:55:26.10 ID:CAP
早くから心配されていましたが、昨年の紅白は、例年以上に不発でした。
唯一面白かったのは、Superflyがオジー・オズボーンに見えて仕方なかったことぐらい。

・トップクラスの歌唱力だけど……
そんな中、平和祈念像前から「オルフェンズの涙」を披露したMISIAには、考えさせられるものがありました。
というのも、デビューから現在に至るまで、どんな種類の曲もいっしょに聴こえることが、ずっと引っかかっていたからです。

豊かな声量や広い音域が、今回出場した中でもトップクラスだったのは言うまでもない。
フィジカルな面で言えば、申し分のない資質の持ち主でしょう。
しかし残念なことに、その圧倒的な歌が、曲の中で有機的にあらわれてこないのですね。

確かに、ピッチは安定して、詞の発音もクリア。テロップを見るまでもなく、頭の中で文字起こしできてしまう。
にもかかわらず、ひとつひとつのフレーズが、各々の曲にふさわしい固有のニュアンスを持つに至らない。
愛をささやくのも、モチベ―ターとしてエールを送るのも、そして今回のように平和を祈るのも、
同じベクトルの上で発声されている。

たとえば、<欲しいのはあなた>(「Everything」)と、<あなたに 伝えたいことばかり>
(「BELIEVE」)の?あなた”には、異なるキャラクターが投影されているはずなのですが、それが歌に乗り移ってこない。
どちらも、同等に健全な正確さでもって、音楽的にも発話的にも表現されている。

悪い意味でそれを再現する能力が、ずば抜けているのです。つまり、彼女の力が際立つほど、
肝心の曲が素通りしてしまうのですね。

・“正しい”歌と、心動かされる歌の違い
そうした技術それ自体は、当然ながらギフトだと言えるでしょう。しかし、それらは、あくまでも限定的な曲芸に過ぎません。

数値に換算して確かめられる程度の正解だったり、精密な部品としての機能を保証したりするものではあっても、
情操を司り、ただの音符や文字の連なり以上の価値を打ち出す能力とは違う。
それを前提としながらも、一線を越えて聴き手に詰め寄る力を持つ人こそ、歌手と呼べるのではないでしょうか。

「オルフェンズの涙」には、<ブルース>という単語が6回ほど登場します。そして、それを含むフレーズには、
ご丁寧にも「This Masquerade(>>0�」のようなメロディがあてがわれていた。
けれども、そこに?ブルース”を感じさせる瞬間は、一音たりともありませんでした。
なぜなら、MISIAの歌が、あまりにも正しかったからです。
<TEXT/音楽批評・石黒隆之>

http://joshi-spa.jp/430276

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